にょ!

大相撲、カメラ、音楽、旅、暮らしなど。奇数月は 相撲ネタ多め。

    「私のための音楽」が「皆のための音楽」になっていた。BEAT STATIONに中村一義を聴きに行きました。

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    「私のための音楽」と表現すること自体、おこがましいかもしれません。主観が強く、ちょっと前置きが長くなりますけど、ご了承ください。

    中村一義は、東京都江戸川区出身のアーティストです。詳しいプロフィールは公式サイトをご覧頂ければ幸いです。たまに、斉藤和義さんと間違われますが、カズヨシ違いです。もちろん斉藤和義さんも好きですよ。今回は、中村のほうです。

    「私のための音楽」

    中村一義の曲。少なくとも私は、自分のための音楽だって思っていました。それまで、メジャーどころでいうとゆずとかも好きだったけど、ゆずは路上デビューである時点で既に「みんなに聴いてもらう歌」「みんなで歌う歌」だったんですよね。みんなで聴いて、時には 手を叩いて歌うような。「雨と泪」とかは 違いますけど・・・。

    一方、中村君の曲は、常に 悩んだり迷ったり立ち止まったりしている個々のリスナー、自分一人ひとりに向けてダイレクトに歌ってくれている音楽でした。

    学生のときに彼の曲を聴いて、どんなに励まされたことだろう。

    社会に出ても 時として道しるべになってくれたり、問いかけてくれたりしました。

     

    あの時期があったから、いまの自分がいるのだなって思います。音楽を使った問いかけがあって、自分なりに考えたり悩んだりして、自分の中の「本当の声」とかそういうのに真摯に向き合った青春時代でした。それは中村君自身が内に内に向いて突き詰めていく音楽スタイルだったから。

     

     

    「笑顔」の歌詞は、凄いと思います。

    どうあれ 笑いはずっと 病気を治すように 生まれる前からあって 

    そうだね そんな笑いがわかる気持ちなら 涙も笑うかなって

     


    Sevenstar

    バンドスタイルになるまでひとりでやっていた中村君。いろいろな経緯があり、デビューから長い時間が経ってようやく100sでバンド形式となりました。

    博愛博でステージに立ってイキイキとしてる中村君を見て、衝撃でした。ファンは衝撃でしたよね。そして嬉しかった。池ちゃんやまっちい、トムくん、ひろくん、小野ちゃんとやっていた100sの中村君は楽しそうで嬉しそうで、それと模索中、成長中のバンドという感じで、こちらも嬉しくて、応援していました。

    演る側の変化、聴く側の変化。

    その後、私もいろんな音楽とも出会い、中村君以外のアーティストも聴いていました。洋楽とか、ダンスミュージックとか、福岡のコアなインディーズバンドも好きだし、本当に色々と聴く曲に変化もありました。

    その後 家族の病気や環境の変化もあり、コンサート自体に行くことがなくなりました。私がそうしたかったからです。限られた時間を 家族と過ごしたかったから。それからはライブに行ってバンドを見ることが少なくなりました。中村君のライブに行くのも10年ぶりくらいの期間が開いていました。

    今回の海賊のTOUR、自分の中でもいろんなことが少し落ち着いたのもあって 中村君の音楽を聴きたいと思い、行ってみようと思いました。体調面の心配などもあり、チケットは取らずにその日を迎えました。

    いざライブ会場へ!

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    当日券出るかなぁ~と 思い 会場BEAT STATIONに行ってみると、会場前にライブのお客さんがたくさんいました。とは言え、当日券は出ました。

    イベンター(キョードー西日本)のお兄さんが、親切に案内してくれましたよ。ありがとうございました。

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    会場に入って、ライブハウス自体が懐かしかったです。BEATSTATIONでははるか昔ZAZENBOYSを見たような気がします。合ってるかな?

    前に前に行かなくてもゆるっとスペースがあるのでまっちい側(左)の壁側に立ちました。右も左も男性(1人参戦)でしたね。ひとりで参戦してる人が多いライブのほうが、ともにょは落ち着きます。
    18:00ちょっと過ぎに、メンバーが出てきてスタート。きっと新譜の曲ばっかりやるだろうから、昔の曲はほとんど聞けないつもりでいました。それに昔の曲ばっかりやるのもそれはそれでいかんだろうしと思いました。でも一応、気持ちを高めるために、持ってるCDの曲を前の晩にヘッドフォンで聴いてましたよ。

    新譜「海賊盤」から演りながらも、昔の曲もあり、ロックンロール・1,2,3・ジュビリー・いつだってそうさ・セブンスター・キャノンボール・犬と猫も聴けました。来年はデビュー20周年。「おれ、20歳から人生始まったみたいなもんだからさぁ・・」って中村君が言うと、まっちいが「それ重いからさぁ」と返し、中村君「こうやって曲作ってるとどんどん重くなっちゃって・・」まっちい「しかも俺もいつも言うよね、それ重くない?って」中村君「そうなの、でもみんなそこが良いんだよね!???自画自賛しちゃうけどさ」みたいなやり取りがありました。自画自賛って(笑)。確信犯・・・

    中村君、歌詞いっぱい間違ってましたね~~~。でもいいんです。敢えて歌詞変えてるところもあったけど、普通に歌詞が出てこないとか・・・ま、それもいいんです。MCも全員しゃべろうとするからもーいろいろグダグダで!!ゆるい・・・・!!でもいいんです。(寛容)

    最初から5人立ってたけど、途中意味不明な外国人MCマッド?というキャラが乱入、彼が引っ込んだ後も2人入ってきて7人に・・

    2人のうちひとりはその外国人キャラの人でしたけどね。しかもヤンマーのCMの声してる人でCMの声で何回もヤンマーって言ってました。あとサクセスとかUSJ15周年!とか台詞を言ってました。ふふふ。


    中村一義 - スカイライン(Music Video Short ver.)

    ステージは 基本的にこの映像のような わいわい賑やかなピースフルな感じ。
    ギターはまっちい(町田昌弘)、で ヤンマーが平床政治、あとあとからサポートで岡本洋平、ベースがTHE BEACHESのTOMOTOMOclub、ドラムはマシータ、それからヨースケ@HOMEという謎のムードメーカーがいました。
    みんな良い奴なのはわかるけど!分かるけど!!まとまってない!!!てんでバラバラ(笑) 

    100sはまとまってましたよね?あ、海賊だから、まとまる必要はないのか・・・。で、まっちいとヤンマーとTOMTOMclubが海なし県の山賊だから山賊盤出したら良いとか、ステージでバミってる位置関係から山と海に分かれたりしてました。ハハハ

    物販の宣伝MCでまっちいとTOMTOMさんがトイレにいったタイミングで私もトイレに行かせてもらったんですよね・・・・我慢できなくて!!冷えが原因でしょうかねぇ。それまで我慢して「次行こう」と思ってたけど、犬と猫(デビュー曲)やりだしたから行けるわけないのです。(申し訳ないけど トイレ休憩ありがたかったです、まっちい・・・)

    「私のための音楽」が「皆のための音楽」になっていた。

    新しい曲もいっぱいやったので、新旧おりまぜた感じでした。あと、中村君の音、100sの音、として聴いていたものが、完全なロックバンドサウンドに変わったっていう、あの曲を海賊でやったらこうなるのかーっていう、なんか正直、中村君の声で別アレンジを聴いてるような感覚でした。でも、自分ひとりで部屋にこもって聴いてたり、ヘッドフォンで聴いてたりしてた曲が、いつの日か皆のための歌になったみたいな、そんなイメージ。わたしずっとライブに行ってなかったから、浦島太郎状態になるのかなとも思ってたしそれでしょうがないと思っていたけど、意外とそうでもなく。ただオイオイコールはどうしてもできませんでした(苦笑)。

    当時聴いていた人からしたら、中村君がヘルマンとやってるのも「なんか違う」という違和感もあるとおもう。確かに賛否両論だと思うけど、バンドメンバーってずっと変わらないことはないし、人間だってそうでずーっと死ぬまで同じ人付き合いではなくて色んな人と出会って別れてまた出会ってそこで自分も変化していくのだから、中村君も孤高の天才である前にひとりの人間であり 実際いまも模索中で色んな可能性を試しているんだろうと思います。それで、人一倍 感受性が高いから、影響を与えて受けて一緒に変化していくんだなーって。私も一緒に戻ったり進んだりして少しずつ変わって行けたらなって思いました。中村君本人が、何よりエンジョイしてましたしね。あの頃の中村君の曲もそのままに大事にしたい、それを聴いていた自分のことも大事にしたい、そしてまた変わっていくミュージシャンも見守っていたい、あのときたくさん励ましてくれた中村君を応援していきたい、それは変わらないと思う。

    「いつだってそうさ」のシンセリードを皆に歌わせたのも、良かったですよ。あのメロディーって、やっぱりファンには特別なものなんですよね。あの頃の私と今の私が再会して、一緒に歌ってる感じでした。

    中村一義 - いつだってそうさ 音楽/動画 - ニコニコ動画

    非常に個人的な感想 まとめ

    結果、行ってよかったです!前述したように随分 間が開いてたので浦島太郎状態か・・と思ったけどそうでもなく。あと、やっぱりミュージシャンやバンドって、変化していくもので、変化していくなかにも変わらない芯のようなものはあって、元気な中村君を見れてほっとしたし嬉しい思いもある。思いっきりバンドサウンドになっていて新鮮な面もあるし、池ちゃんのシンセがない物足りなさも感じたり、大人数のバンドでどこに目をやったらいいかわからなくなったり、オイオイコールに乗れなかったのもあります。でもその一方で いつだってそうさのリードを声に出して歌えるのが嬉しかったり、色んな感情があり、いまの中村君が自分になじむには多少時間がかかると思いますが、 ライブはすべてひっくるめて楽しめました。はけるとき「またね、また遊ぼうねー!」って言ってました。うん、またね!

    海賊のみんな、来てくれてありがとう! 追い剥ぎしたらダメだよ。

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    いま立ち止まったり 悩んでいる人がいたら、あの頃の私と同じように、彼の曲を 聴いてみてほしいなと思います。

    中村一義 - Wikipedia