初夏の谷川岳と一ノ倉沢、土合駅へ。中トトロ 小トトロみたいなのに遭遇。
季節は初夏。義父の案内で、谷川岳に行ってきました。私たち家族(私の父含む)が福岡から出てくるということで、義父が連れて行ってくれました。私の父も義父も登山が趣味なのです。埼玉へ遊びに行くことが決まってすぐ、計画してくれました。共通の趣味である山を一つの観光目的地にする義父は、センスが良いなぁと思います。
谷川岳とは
谷川岳(たにがわだけ)は群馬・新潟の県境にある三国山脈の山である。日本百名山のひとつ。周囲の万太郎山・仙ノ倉山・茂倉岳などを総じて谷川連峰という。-Wikipedia
遭難で有名な谷川岳一の倉沢
この山は、沢から岩壁を登って滑落したり遭難する登山者が多いことで有名だそうで、昭和35年、二人の登山者が宙吊りのまま死亡し、遺体を収容する当時の映像が残っています。↓クリックするとYoutubeに飛びます。
毎日ニュースNo.304 射撃で遺体収容(昭和35年)
それほど厳しい岩壁ということなのですね。我々は登山ではなく、ロープウェーとリフトを利用します。厳密にはスキー場のある天神峠から谷川岳を望むという感じです。
今日の谷川岳 ←こちらのサイトを確認したところ、6月24日の段階でも「今週滑落遭難者が出た」と記載があります。
場所
群馬県利根郡みなかみ町という場所にあり、新潟との県境になります。
当日の朝8:00前、車で出発し、関越自動車道を北上。9:50ごろ赤城高原SAで休憩です。出発から2時間。
初、群馬県です!新幹線で越後湯沢に行ったことはありますが、この足で群馬県に降り立ったことはありません。群馬の皆さん、初めまして!
晴れてよかった~。トイレ休憩と、尾根を見ながら義父に山の位置関係を教えてもらいます。ここからまた車で北上し、10:40頃。谷川岳ロープウェー乗り場に到着です。
まずは標高746メートルの土合口から、標高1,319メートルの天神平へ登ります。
チケットを持って、ロープウェーのりばに並んで待ちます。わくわく。
オンシーズンはこの乗車にも非常に時間がかかるそう。この日はすんなり乗車することができましたよ。
TANIGAWADAKE!
ロープウェーに乗って、すぐに乗り場が遠くなっていきます。
あっという間にこんなに高く上昇しました。
↑乗り場が遠くに見えるの、分かりますでしょうか?(画像中央部分です)
ロープウェーを降りると、まだこんなに雪が残っていました。日付は5月27日です。すごいですね~!
ここからさらにリフトを使って、峠を登ります。
こちらが展望台からの眺めです!
どんより雲が・・・風もあり、非常に寒かったです。長袖と長ズボンで行きましたが、山のふもとは暑いくらい天気が良かったので、油断していました。寒い!寒い!・・・ですが、景色が とてもきれい!持参したiPadのパノラマ加工で撮りました。
こちらはフィルムで撮影したものです。これも雲が怪しい感じですね。吹雪いたらどうしようと思いましたが、しばらく大丈夫でした。
展望台の近くには、尾瀬の花として有名なミズバショウの花が咲いていました。
弁財天さんの鳥居の向こうに咲いているのが見えますか?(そのまた向こうが展望台)
こんな感じです。
ほっかむりを被ってるみたいでなんとも可愛らしい。まさかミズバショウが見れるなんて、と父も喜んでいました。
オランウータンみたいな、ぜんまいタイプの植物もありました。
景色を楽しんだところで、峠とはお別れ。リフトを使って来たルートを降ります。
次の目的地は、一ノ倉沢です!
その前に天神平のスキーリフト乗り場に併設されているレストランで昼食。スキーシーズンはお客さんが多いんでしょうね~。
レストランのテーブルに置いてあった立体地図。地形が分かりやすい。
ロープウェーで土合まで降りて、沢まで4km近くありますので、関越交通の小さな電気バスで移動します。観光ガイドさんつきのバスでした。沢があるので空気が冷たく、ひんやりしてました。やはり寒いくらいです。バスの窓から撮影。
到着です!
日本三大岩場 一ノ倉沢
沢をバックに絵を描いてらっしゃるご婦人も。
万が一、沢めがけて雪崩が起きたら・・・助からないな、ひとたまりもないなぁとゾクッとしました。ちょっと怖かったですね。水がどんどん沢に流れて轟音がしていたからです。雪解けの水や、岩からしみ出した水が大量に流れていました。
写真には撮っていませんが、少し脇に目をやると、遭難者の慰霊プレートがたくさんありました。名前や年齢、日付、そして「この辺りで遭難」という場所を示す記号が刻印されていました。プレートが色んなところに設置されています。この沢でたくさんの登山者が命を落としたことが分かります。どれも20代前後の若い年齢でした。体力はあれど、若さゆえに経験も少なく、かなりの無茶をしたのでしょうか。目の前にそびえる崖の壮大さや美しさは、言葉で表現できないくらいきれいで、写真にも収まりません。感動と同時に、あちこちにあるプレートを見て、なんともいえない気分になりました。そこには自然の美しさと厳しさ、容赦ない残酷さがありました。
沢からはゆっくり歩いて帰ります。新緑がきらきらしてます。
あ、さっき乗った電気バス!すれ違いざまに手を振りました。
かわいらしい花もたくさん咲いてました。
途中、急に夫が小声になり上のほうを指して「サル」と言いました。野生のサル3匹に遭遇したのです。
3匹は、木の上でなにかをもいで食べている様子でした。どの子もわりと小さなサルでした。食事の邪魔をしないよう、そっとその場を通過しました。
こちらはマチガ沢。テントを張って休憩している方がちらほら。
崖のぼりを練習するチームにも出会いました。
あちこちからマイナスイオンが降り注ぎます。空気が澄んでいて、凛としています。
木の上になにかを見つけました。こ、これは・・・?
先を歩いていた義父に聞いてみると、ヤドリギではないか?とのこと。ヤドリギ?宿り木・・・?ほんとだ!画像検索したら同じものがたくさん出てきました(笑)
一瞬、中トトロ、小トトロかと思いました。
土合駅へ
最後は、土合(どあい)駅を訪れました。ここはJR東日本上越線の駅で、80年代に上越新幹線や関越自動車道ができるまでは登山客で賑わっていたようです。
「ようこそ日本一のモグラえき土合へ」の看板。この駅、なぜ日本一のモグラ駅かというと・・・
駅舎と上りホームのある地上と下りホームの高さは81mもの高低差がある。下りホームから駅舎に行くには、ほぼ一直線に伸びる462段の階段(長さ338m)を上り、143mの連絡通路、さらに24段の階段を上る必要がある。改札口から下りホームまでは徒歩10分程度を要するため、駅員が配置されていた時代には、下り列車については改札が発車10分前に打切られ、市販の時刻表にもその旨が記載されていた。階段の中間部付近にはベンチが設置されている。エスカレーターの設置スペースが確保されている が、エスカレーターが設置される予定はない。-Wikipedia
こんな感じです!
↑この奥が階段になっており・・・
こんな感じの階段です!下が見えません!
もちろん階段を下りることはしませんでしたが、近くにいた若い男性グループの一人が降りてくる!と言って駆け下りて行きました(笑)。彼は 大丈夫だったかなぁ~。
駅周辺はこんな感じで老朽化して使用できない施設がありました。当時は賑わっていたのでしょうね。2000年代、一日の平均乗車数は20人程度です。谷川岳の登山者は現在も多いのですから、駅の利用客が減ったのも やはり時代の流れというか、モータリゼーションによって廃れていったのでしょうね。
モグラ駅を出て、群馬県とお別れしました。
お義父さん、長時間の運転 お疲れさまでした。谷川岳、初夏の思い出になりました。
※6/26~7/2に谷川岳ウィークというイベントをやるそうです。
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